小学校で居場所がなくなった我が子が学習の遅れを取り戻す方法の紹介。

私は現在中1長男、小5次男の兄弟を育てています。

長男がADHDです。

小4までのほとんどを特別支援学級で過ごしました。1,2年の担任の先生は素晴しい先生でした。

しかし、毎年担任は変わりますし、必ずしも担任の先生が子供や保護者と合うとは限りません。同時にこちらが選ぶ事もできませんよね?

小4で担任になった特別支援学級の担任を6月に長男が怪我をさせてしまい、その影響で先生が心的外傷を患い、長男に授業を提供できなくなってしまいました。

特別支援学級で授業が受けられなくなってしまったのです。

学習機会を失うことで学力が低下しコンプレックスとなって自己肯定感が下がる事は絶対に避けたかった。出来るだけ学習機会を与える事が焦点となりました。

今回はそんな居場所がなかった長男が小4だった時、学校と私たち両親がどの様に登校させ、学習の機会を与え遅れを取り戻したのかを紹介します。

学校側の対応と学習状況

居場所探し

登校しても行く場所がなかったので、学校側が心の相談室に居たらどうかと提案して下さいました。

心の相談室とは、ADHDなどの障害や病気が無くて、何らかの理由で教室には行けない生徒たちの居場所です。

そこで長男は4年生の6月~3月までを過ごすことになりました。しかし、心の相談室に配属している先生は居ましたが毎日居ませんでした。

小4だった長男は学校へは行かないといけないという考えで、イライラして帰宅することは頻回にありましたが、毎朝殆ど登校はして行きました。

なので、毎朝相談室に登校しても毎日担当の先生が必要でした。

長男の担当の先生は?

そして何と担当になった先生は教頭先生でした!!学校中で一番忙しい先生が教頭先生だと聞いたことがあります。

特別支援学級は当時4クラスありました。本当は特別支援学級の別のクラスに入れれば良かったのですが、当時はかなり扱いにくい子供でしたので、私の推測ですが誰も手を差し伸べて下さる先生が居らっしゃいませんでした。だから教頭先生自ら担当になって下さったんだと思います。

何でこんな事態になってしまったんだろう・・・。暫く落ち込みましたが、落ち込んでも状況は変わらないので与えられた環境で何とかやっていくしかないんだから、やるしかないと思う様にしました。

忙しいにも関わらず教頭先生は毎日、長男の様子を細かく書いて下さり、やり取りノートは4年生の時が一番厚くなりました。(一番手前の青色ファイル)

学習の状況

以前居た特別支援学級の先生は授業をやっている中、長男だけが教室に居れてもらえない状況が続き、長男も何故入れて貰えないのかとても辛い思いをしていました。

それが原因で不安定な状態が続き、学習をするといった状態ではとてもなく同学年の学習からはどんどん遅れをとっていきました。

学習の遅れを取り戻す方法

言葉の教室で勉強しました

長男の小学校には言葉の教室という教室がありました。

言葉の教室とは言語障害のある子供が通う教室です。

教頭先生が、言葉の教室で国語と算数を少しづつ学習出来る様に手配して下さいました。相談室から出て学習する場所が確保できました。

しかし、国語の先生との相性が悪く、「国語の先生の教え方が分からないから、算数の先生に国語も教えてもらいたい」と自分の気持ちが伝えられたので、そこをよく褒めて、同じ先生から国語と算数を学習していました。

当時の長男は自分の気持ちを言葉にするのが難しかったのですが、「自分の気持ちを話してみると、周りが応えてくれるんだ。」といった小さな成功体験を積む事が出来ました。

4学年全員の先生に関わって貰いました

理科や音楽の時間は専科の授業ですので、そのクラスの担任の先生は授業がありません。そこで、授業のない4学年の先生のクラスで理科や社会を個別で教えて頂きました。

その関わりで5年生への人間関係が広がった。長男を知っている先生が校内で増えたことで安心材料になりました。問題行動も激減しました。

少人数クラスの先生に関わって頂きました

高学年の算数の授業はクラスではなく、もう少し少人数になるように学年で別れて授業をします。

算数の少人数担当の先生も自分の授業のない時間帯に、心の相談室に来ていただいて学習を進めて頂きました。

学校にいる間は集中力が続かない状態だったので、様々な学習機会を与えてもらう事により僅かずつですが学習を進める機会に恵まれ私は有難かったです。

自宅ではベネッセで学習しました

学校では主に算数と国語をみてもらっていました。どうしても社会と理科は殆ど出来ていなかったので、ベネッセを利用しました。タブレット学習を選択すると解説もあるのでとても助かりました。また問題を解くと〇つけまでしてくれるので本当に助かりました。

自宅でも母と一緒に算数を進めました

教頭先生の配慮で様々な学習機会を作って頂いては居ましたが、コンディションが悪かったり、集中できる時間が短かったので学校だけでは学習の遅れを取り戻すことは到底できない状態でした。

「教頭先生はなんで俺に勉強させようとするのかな?それってパワハラだよね!」

とぼやいて過ごす日の方が多かったです。(笑)当時はまだ自分から学習する意欲はありませんでした。

そこで算数を夜一緒に勉強する時間を作りました。当時ママ塾と呼んでいました(笑)小4の2学期が終わる時点で算数(上)の教科書の半分程度の進度でしたが、3学期が終わるまでに(下)も含め全て終わらせることに成功しました。毎日コツコツ数十分でしたがお互い頑張りました。

時にはイライラして喧嘩して終わるだけの日もありました。

また、心の相談室に居る時間にも自習が出来る様に、母親が算数で前日一緒に学習した範囲の練習問題をノートに書いて、「学校で解いて帰ってきてね。」と母からの宿題を学校で解くスタイルを取りました。

結局はトータル算数を一番勉強しました。得意な算数を沢山勉強出来た。自信が出て5年生のクラス替えを契機に原級(一般的なクラス)に入れるきっかけとなりました。そして原級に入っても、やっていけるという自信が持てました。得意教科を伸ばしてあげる事は武器になりました。

そして、お母さんと勉強したことで、より信頼し合える親子関係になりました。だから今中学でも頑張れているんだと思います。困った時はいつでもまた頼って欲しいです。

まとめ

上記の様な工夫で学習機会がなくなってピンチになりましたが、何とか4年生の学習を終わらせ、5年生へ進級する良い土台作りが出来ました。

学習の自信を付けるには、学習するしかありません。そのためには出来るだけ多くの学習機会が必要です。

様々な事が原因で学習が出来ず遅れを取っている子供をお持ちの保護者の皆さん。家庭だけではとても難しい問題だと思います。是非学校とも密に連携し合ってその子に合った学習機会を作ってあげてください。学習することで自信が付き自己肯定感が上がります。