イライラして宿題が進まない我が子の効果的だった勉強法の紹介。

私は現在、中1・小5の兄弟の育児をしています。

長男がADHDです。

長男が低学年だった時の夏休みや、春休み。とにかく長期休み中の課題である夏休み帳が終わらず苦労しました。A4サイズの1ページがとても多く感じる程でした。私は普段フルタイムで仕事をしていますが、私が家に1日中一緒にいたとしても休み帳を終わらせることは難しかったと思います。

何しろ鉛筆を持つということ自体が難しかったです。イライラして何本も鉛筆を折っていました。筆圧も小さく字が2Bでは上手くかけませんでした。指先の運動機能が定型発達の子供と比べると未熟でした。

机にも向かえず学習が思うように進みませんでした。当時はテストも当然受けられず、成績表は評価できないので斜線ばかりでした。将来運転免許が取れなかったらどうしようと心配した程です。

今回はそんな長男がどうやって休み帳を終わらせていたのか、勉強法や工夫を紹介します。これは同時に普段の学習にはもちろん、発達障害の子供だけでなく定型発達(発達障害でない人)の子供にも役立つ工夫です。

6Bの鉛筆を用意する

長男は筆圧が小さく、上手く文字が書けなかったので、2Bではなくまず、6Bの鉛筆を使わせました。芯が柔らかく書きやすくなりイライラ軽減することができました。

また、色が濃いので自分の書いた字が周りの文字に比べて見え易かったので、勉強をしているんだいう意識が高まり集中出来たと思います。

指先の運動機能の発達に合わせて、4B→2Bと変えて行きました。中学生の今ではシャーペンも使っていますし鉛筆はHBも普通に使っています。

書き写す学習ページは大きなマスの別紙を用意する

うつしまる

の様に、手本を写すだけで表現の仕方や言葉の知識を学習出来たり、原稿用紙の使い方、敬語の使い方などが学習できる教材があります。

教材例はこの様なものです。

夏休み帳にもこのように書き写す学習ページがありました。しかし長男は手先の運動機能が未熟で、指定されたマスの中に文字を書くことが出来ませんでした。

そんな時は、指定されたマス目よりも大きいマス目に書くことができる様に、その時点で使っている漢字ノートを切り張りして手作り原稿用紙を用意しました。そして全く同じ構成で書けばいいようにしました。休み帳のページを拡大コピーした様なイメージです。そこに長男が書き写し、それを最後に休み帳に貼って提出しました。

しかし、ただ書き写しなさいと手作り原稿用紙を渡してもなかなか1歩が踏み出せず、書き始める事ができませんでした。それに効果的だったのは最初の1文はお母さんが書いておくです。うつしまるにも書き始めの文字が薄く書かれているのをヒントにしました。

長男は見通しが立たないと不安で、学習に取り掛かれませんでした。ぱっと見ただけではどんな課題なのか分からないただの原稿用紙です。しかし1文を書いておくことで自分がどんな事をすればいいのか把握できるため、終わりが一瞬で見えます。この工夫で次の文から1人で書き写す事ができました。

日記も同様で何について書くのかだけをお母さんと決め、書き初めの1文を書いてあげることで、その後に続いて書くことができました。

漢字の問題は答えを欄外に書いておく

計算問題と違い、漢字は書けなければ覚えればいいだけですので、

覚えてない→書けない→宿題終わらない→ダメな人だ と思うではなく、

答えを写す→書ける(覚える)→宿題終わる→達成感

にしました。

また長男の場合、黒文字で印刷されているページに黒で答えを書いておくと他の文字と区別しにくい特性があったので、赤や青で色を変えて答えを欄外に書いておくことで文字を区別し易くなった様です。

普段の漢字練習でも同じで赤や青のペンで書いた文字の方が見え易かったので色ペンで見本を書いてやり、その下に続けて鉛筆で練習するようにしていました。

算数の計算式の横に=を書いてあげる

これもきっかけ作りですが、不思議と=を書いてあげることで答えを書くことができました。次男は計算問題があると全ての式に先に=だけ書いてから始めているので、そういう事なんでしょうね(笑)「だって面倒くさいから」ですって。

また計算式を筆算の式に直して計算する問題では、筆算式を消しゴムで消えないようにボールペンで私が書いておくことで1人で、計算することができました。とにかく書き写すことが当時の長男にとっては難しかったのでそこをサポートしました。

まとめ

きっかけさえ作ってあげると、こんな事で宿題進むの?と思うポイントが沢山ありました。特性は一人一人違うのでその子にあったきっかけを見つけて実践してみてください。

ご縁があって、長男が小学校2年生の時に素晴らしい特別支援学級の担任の先生に巡り会えました。その先生との日々のやりとりで発達障害の子供への対応法を学ばせて頂きました。その一つが今回紹介した学習に取り掛かる時のきっかけ作りです。

その先生から今でも大事にしている言葉を頂きました。

子供は必ず成長します

です。

長男も中学生となり定型発達の子と同じことが出来る様になっています。学習も5、6年生になってから安定し、低学年でして来れなかった学習の穴埋めを自ら頑張る姿がありました。先生のおっしゃった言葉は本当でした。一緒に子供の力を信じて見守って行きましょう。